Arrowmaxの新ブランド「Arrowspace」が、AI電動ドライバー「Arrowspace S1」をKickstarterで受注し始めた。工具の後端のカメラでネジの頭を押さえれば、画像認識が種類とサイズを判定する。判定されるとスマートケースの該当ビットのスロットが点灯し、Autoモードが安全なトルクを自動で選ぶ。認識はスマートフォン側で完結し、写真も端末の外に送られない。早期価格は119ドルから、調達額は12万ドルを超えた。発送は2027年4月の予定だ。
背景:5年かけて残った「どのネジか」という不便
Arrowmaxは2021年の「SES Pro」から自動化を進め、「SES Max」でアプリ操作を加え、「M1 Pro」で最大10kgf·cmと手動フォールバックを備えた。残っていたのは「今どのネジを握っているか」で、S1はこれをカメラに解かせた。カメラには接触プローブが付いており、ネジの頭に当てることでレンズ距離を固定する。1mmでもぶれると極小のネジはボケるため、距離は金属のピンで固定した。判定は実物写真で訓練した物体検出型のモデルで行い、対応するヘッド形状は現在12種類だ。
トルクは1〜10kgf·cm。イヤホンやメガネなら下限、ノートパソコンやカメラ机身なら3、RC車やゲーム機なら6、電動バイクの部品や大型家電なら10という使い分けが示されている。Autoモードは控えめなプリセットを選び、電動モードが負けたら手動へ切り替わる(手動は30kgf·cmまで)。バッテリーは600mAhで900本以上、約90分の連続作業に対応し、USB-Cで約70分で充電できる。スマートケースは2インチ画面と52本のS2鋼(硬度HRC60)ビットを磁気ホルダーで保持する。
日本でどう使えるか:Kickstarterで注文、届くのは2027年春
購入はKickstarterのArrowmaxプロジェクトから。Yanko Designによれば空輸の送料は16ドル程度で世界中に発送され、納品は2027年4月の見込みだ。価格は119ドルから149ドルまでで、New Atlasが報じた最下位の支援枠は香港ドル1,009(約129ドル相当)だ。
日本の利用者にとって外せない確認事項が一つある。対応するネジ形状は現在12種類で、日本の電子機器に多いJIS規格の十字ネジは対象外になる可能性が高い。Yanko Designの記者が対応を求めており、Arrowmaxは今後対象を広げていくとしている。判別機能がいらないなら、市販の電動ドライバーでも十分だろう。
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まとめ
「締付の前に、工具が自分であるべきビットの答えを出す」。S1は電動ドライバーという成熟したカテゴリに新しい切り口を加えた。対応形状が12種類に限られる点と、納品が2027年春になる点は割り切りが要る。


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