Ubuntu 26.10『Stonking Stingray』、AI時代のOSへ

Ubuntu 26.10『Stonking Stingray』、AI時代のOSへ ニュース

Canonicalが2026年10月15日、Ubuntu 26.10「Stonking Stingray」(ストンキング・スティングレイ)を公開しました。長期サポート(LTS)ではないinterim releaseですが、Linux 7.3カーネル、GNOME 51、100% Rust製のcoreutils、Microsoft Entra IDサインイン対応など、変更点の幅はLTS級です。サポート期間は9か月で、2027年7月まで。

28.04 LTSへの前哨となる変更点

Ubuntu 26.10は28.04 LTS(2028年公開予定)を視野に置いた橋渡しリリースです。これまでのinterimよりも踏み込んだ変更が多く、たとえば以下の要素は28.04にも素地を残す可能性が高いです。

  • 100% Rust製coreutilsへの全面移行。GNU coreutils最後の3つ cp, mv, rm までRust実装に置き換え
  • SnapとDebianを統合した新しいApp Centerのアプリ詳細ビューと、専用ドライバーページ
  • ハードウェアRoot of TrustなしのPCでも使えるTPM-backed Full Disk Encryption
  • Microsoft Entra IDのパスワードとMFAサインイン対応
  • ローカル実行の音声入力『Myna』のプレビュー収録

セキュリティ分野では、strongswan 6.0.7でCVE 2026-35328から35334を含む複数の脆弱性に対応し、Sequoia PGP(Rust製OpenPGP実装)とOpenSSL 4(Encrypted Client Hello対応)も採用。サーバー基盤ではMySQLが8.4 LTSから9.7 LTSへジャンプし、Microsoft Entra ID管理のクラウドでも扱いやすくなっています。

English

Myna is not preinstalled, and its features may change before stable release.

Myna はプレインストールされておらず、正式リリースまでに仕様が変わる可能性があります。

出典:Ubuntu 26.10 Release Notes(訳:TrendHunter.編集部)

ローカル音声入力「Myna」は、クラウドに音声を送らず、自分のPC上のモデルで完結するのが最大の特徴です。「音声が漏れない設計」は、企業や公共機関のPCにも載せやすい素地になります。

日本でどう使えるか

Ubuntu 26.10は jp.ubuntu.com/download から公式にダウンロード可能で、Ubuntu Server 26.10も同時に公開されています。日本語入力は標準のMozcで26.04と同じ手順で導入できることがコミュニティでも報告済みです。ただしサポート期間は9か月と短いため、長期運用を前提とするなら26.04 LTS(2036年まで)や、間もなく出る28.04 LTSを待つ方が安全です。AI音声入力のMynaを試したい個人開発者や、最新カーネルで動作検証したい企業にとっては、今このタイミングで26.10を試す価値があります。

まとめ

LTSではないinterimとはいえ、26.10はUbuntuが「AI・ゼロトラスト・Rust化」へ大きく舵を切るロードマップを具体的に示すリリースです。次期LTSを待つ企業も、この26.10を評価・検証の環境として使う価値があります。

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